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case8:SiGN annex様

デジタルの活用で、
スタッフの売上も表情も変わった!?
前年同期比150%達成の舞台裏

仙台市の中心部にほど近い宮城野区で、20年近くにわたりサロンを営んでこられたSiGNさま。2号店となる「SiGN annex」をオープンして新たなスタイリストを迎え、「人材の育成」が大きなテーマになっていました。今回は、スタッフの個人売上だけでなく顔つきも変えるほどの成果をもたらした、新しいデジタル技術の導入とその活用について舞台裏をご紹介します。
  • SiGN annex 店舗外観
    SiGN annex 店舗外観
【SiGN annex】 
開業:2021年10月(2号店)
住所:宮城県仙台市宮城野区
セット面:3席(シャンプー:3台)
スタッフ数:4名


▼サロンプロフィール
「大人の男性のための完全個室ヘアサロン」をコンセプトに、ヘアカットからヘアカラー、ヘッドスパ、メンズエステ、ネイルケアまで、トータルでサービスを提供。サロンワークを通して、30代〜50代のビジネスシーンで活躍する男性を応援している。


▼課題
□スタイリストがカット以外のメニューを提案することに消極的。
□スタイリスト個人の売上と客単価が伸び悩んでおり、成長のきっかけをつくりたい。
□常連のお客さまにも、意外性や可能性を感じてもらえるサロンで在り続けたい。

▼ソリューション内容
クラウドを活用したサロン専用POSシステム「SALON POS」を用いて、現状の販売実績から課題を分析。カット・パーマ施術の構成比率や店販売上で伸び悩むスタイリストに対して、コミュニケーション力・提案力を後押しするために、AI搭載のスマートデバイスミラー「ECILA」を推奨。デジタルだけでなく、LebeL(ルベル)の講習会や、営業担当者による個別ヒアリングなど、デジタルと人の力を総動員して、スタイリストの成長を支援している。
 
▼タカラベルモント担当者
営業担当 盛田拓也。すぐには言葉にならない想いやご要望を引き出し、その本質を捉えてご提案するために、お客さまとの対話を大切にしながら営業活動を行っている。SiGN annexでも、製品の導入に留まらず、スタッフやサロンの成長に寄り添う継続的なサポートを行っている。
 
ECILA推進室 高橋蘭丸。製品の活用方法などを分かりやすくお伝えするだけでなく、お客さまに寄り添いながら課題を見つけ出し解決策をご提案。ECILAを通して様々なサロンの課題解決に貢献している。 

選択と集中によってターゲットを絞り、客単価を向上。
次なる課題は、「人材の育成」だった。

2006年の開業から、およそ20年にわたって仙台市内でヘアサロンを営んでこられたオーナーの佐藤克臣さん。はじめの10年ほどは、いわゆる“街の理容室”という趣で、小学生からご年配の方まで、地域の幅広い方々が訪れるお店だったといいます。

しかし、ターゲットが絞られていない状態では、サロンの特色を打ち出すことも、客単価を上げることも難しく、サロンの成長のために改めて経営課題を見つめ直す機会を求め、当時タカラベルモントが開催していた経営塾に参加しました。

 

  • SiGN annexオーナー 佐藤克臣さん
    SiGN annexオーナー 佐藤克臣さん
プライベートな施術空間
プライベートな施術空間

「この経営塾で自店の強みについて改めて考える機会をもらい、単価の伸ばし方やメニューのつくり方について学びました。そして、30代後半から40代・50代のビジネスマンをターゲットに定め、完全プライベート空間で清潔感や若々しさを保つためのメンテナンスを提供することで、お客さまのビジネスの成功をサポートするサロンへとコンセプトを一新。選択と集中によって、そんなコンセプトが生まれてきました」(佐藤さん)


その後、およそ4000円だった客単価は9000円台に伸張。創業15年となる2021年には、近隣に2号店の「SiGN annex」をオープン。大人の男性に特化し、さらなるサービスの充実をはかろうとしています 。

しかし、大人の男性客たちに納得感や信頼感を持って通い続けてもらえるサロンをつくるためには、いくら高付加価値のサービスメニューや、上質感のある空間を揃えても、それに見合ったサロン体験を提供できる「人材」の存在が欠かせません。
 
次に見えてきた課題は、「人材の育成」。
 
「スタッフのコミュニケーション力や提案力を向上させることができるか?」「どうすれば、お客さまから信頼され、次回の来店予約につなげることができるのか?」
 
佐藤さんたちが辿り着いた答えのひとつが、新しいデジタル技術の活用でした。

自分から提案しづらかった、カラーやパーマといったメニュー、
そして店販商品 。ECILAが、変化のきっかけに。

2024年10月、SiGN annexは、スタイリストがお客さまとのコミュニケーションをより深めるためのソリューションとして「ECILA(エシラ)」を導入しました。
 
この新しいデジタル技術を人材育成や売上向上のために活用したところ、導入から3ヵ月後にスタイリストの技術売上が「前年同期比150%」という目標を達成。さらに、店販の売上や次回の来店予約率にも、大きな伸張が見られました。
 
実際にECILAを使って「お客さまとのコミュニケーションが変化した」というスタイリストの阿部真悟さんにお話を伺いました。
SiGN annex スタイリスト 阿部真悟さん
SiGN annex スタイリスト 阿部真悟さん

私はもともと別の理容室で働いていたのですが、お店の空間も技術も新しいことにチャレンジしつづけているSiGNに惹かれ、もっと成長したいという想いからSiGN  annexのオープンに合わせて入社しました(阿部さん)

新しい環境のもとでチャレンジしたいという想いがありながらも、前店では常連のお客さまに決まったサービスメニューを提供することが多かったため、自分からお客さまに新しい何かを提案をすることは正直苦手だったといいます。
 
「数字にもそれが表れてしまっていました。毎月、売上集計したデータをもとにスタイリスト個人の成績を振りかえるのですが、自分はカットの人数に対してカラー・パーマの比率が低く、店販売上も少ないという状況が続いていて、伸び悩みを感じていました」(阿部さん)

デジタルの活用だけなく、目標設定や動機づけも。
毎月重ねてきた、個別ヒアリング。

 入社以降、売上は少しずつ伸びていたものの、それは施術者数が増えているだけで、客単価は横ばい。でも、自分からは提案しづらい。どうすれば、そこから抜け出せるのか?
 
そんな阿部さんに伴走をしたのがタカラベルモントの盛田拓也でした。
 
タカラベルモント営業担当
タカラベルモント営業担当 盛田拓也

盛田は、阿部さんと毎月1対1で顔を合わせ、ヒアリングを実施。現状の分析から目標設定、その達成に向けた動機づけ、PDCAによる進捗確認まで、継続的なサポートを行っています。 
 
「ただ機器を導入して終わりというその場限りのお付き合いは考えておらず、導入いただいたECILAをどう活用して課題を解決していくのか? そのプロセスやスケジュールを決めて、目標達成に向けてサポートしたいと思っていました」(盛田)
 
「盛田さんは、僕と同い年で、転職したタイミングもたまたま同じ。共通点があって話しやすい雰囲気をつくってもらいながら、自分の気持ちがポジティブになれるような話をしてくれました」(阿部さん)
 
はじめに掲げた目標は、ECILAの本格利用スタートから3ヵ月後、2024年12月に阿部さん個人の技術売上を前年同期比150%に伸張させること。導入からわずか3ヵ月で1.5倍というチャレンジングな目標でした。
 
阿部さんと盛田はなぜ、その目標を達成することができたのでしょうか?
 

過去のスタイリング実績も、お客さまと一緒に目指したい数ヵ月後の姿も、ミラーに映せる。

「目標達成に向けて取り組みをスタートしたのですが、ECILAにお客さまの好みのスタイルや、自分の得意なスタイルを具体的なビジュアルとして映し出すことで、お客さまと“なりたい未来の姿”を共有することができ、次回予約につなげることができたんです」(阿部さん)
ECILAの機能・メリットを説明するスタッフの阿部さん

ECILAでは、画像のブックマーク機能や類似スタイルの検索機能、顔診断機能などを活用して自分に似合うヘアスタイルや、自分の新たな一面を探すことができます。
 
「次に来た時は、このくらい髪が伸びているから、このスタイルを目指してみましょうか?というように、画像を一緒に見ることで共通の認識を持ちながら次回の来店につながるスタイル提案の話が自然とできるようになりました」(阿部さん)

こうして自然と話せる環境ができたことで、課題だったカラーやパーマのメニュー比率も増加しているといいます。

「ECILAには、自分がこれまでにスタイリングした実績を画像として保存することができます。常連のお客さまに協力いただいて、これまでに撮りためたパーマの実例を他のお客さまにも見てもらうようにしたところ、“同じ人でもパーマの種類でこんなに印象が変わるんですね!”という驚きにつながって、“自分もやってみたい”という方が増えているんです」(阿部さん)

  • さらに、「自分からおすすめすることが苦手だった」という店販商品も、ミラーの下部にバナーを表示することで、会話のきっかけが生まれているといいます。
     
    「バナーを見て、“これ何?”とお客さまの方から聞いてくださるので、自然に店販商品の良さをお伝えできるようになりました。たとえば、シャンプーなど、初回来店のお客さまだと“このシャンプーいかがでしたか?”と聞きやすいのですが、2回目以降だと、今さら聞くのも……という感じで会話のきっかけをつくりづらかったんです。ECILAが、お客さまとのコミュニケーションの起点をつくってくれることで、店販の個人売上も大幅に伸びています」(阿部さん)
     

お客さまの本当の気持ちを知り、一歩深いコミュニケーションを。

そして、今さら聞けない、今さら言えない、ということはお客さま側にもあったようです。
 
ECILAでは、ホームカウンセリングの時に“サロンでどのように過ごしたいか”を選んでいただき、「おしゃべりしたい」「静かに過ごしたい」「本や雑誌を読みたい」といった意味のアイコンが、ミラー上に表示されます。
 
「初回のご来店時に、お好みの過ごし方をカウンセリングシートに書いていただくのですが、紙だと一度書いてそれきりです。お客さまが本当はこう思っていたんだな、ということを示していただけることで、こちらも、お客さまに合わせてコミュニケーションを取りやすくなりました」(阿部さん)
 
ECILAという新しいデジタル技術を活用して、お客さまとのコミュニケーションを一歩深め、数字も大きく伸ばし始めている阿部さん。それだけでなく、LebeL(ルベル)の講習会や勉強会にも参加し、技術の面でも成長を重ねています。
  • SiGN Annexスタッフ阿部さん

     「今、3つある個室のうち2部屋にECILAを入れているのですが、最近、ECILAを入れていない部屋でお客さまを担当することがありました。その時、自分からカット以外のメニューを自然に提案することができて、ECILAがない場合でも提案ができるようになっている自分に、すこし驚きました(笑)」(阿部さん)


    カラーやパーマ比率の向上、次回予約率の向上、店販売上の向上という数字の変化に留まらず、新しいデジタル機器の導入から個別ミーティング、勉強会等を含めた統合的なソリューションは、阿部さんの中に確かな自信を育んでいました。

タカラベルモント  ECILA推進室 高橋蘭丸
タカラベルモント ECILA推進室 高橋蘭丸

ECILAを通してさまざまな課題解決へのアプローチをご提案する「ECILA推進室」の高橋蘭丸をはじめ、機器や空間、店販製品など、さまざまな専門性をそなえたプロフェッショナルなメンバーが日々阿部さんたちのサロンワークを支えています。

新しいチャレンジには、不安やリスク以上の「先行者利益」がある。

 この取材を行った2025年6月時点では、ECILAを導入している理容室は全国的にもまだ例が少なく、オーナーの佐藤さんに「なぜ、いち早く新しいデジタル技術を取り入れるのか」を伺ってみました。
SiGN Annex 佐藤克臣さん
SiGN Annex 佐藤克臣さん

「今回の場合、いちばんの目的は『人材育成』でしたが、お客さまのためにも、飽きられない、意外性や可能性を感じてもらえるヘアサロンで在り続けたいと考えています」(佐藤さん)
 
「SiGNでは、髭の脱毛メニューや炭酸頭浸浴なども、早い段階で取り入れました。こんなの普通のお店には無いよね、と客単価以上の付加価値を感じてもらえて、喜んでいただけています。新しいものにチャレンジすることは、不安やリスクもあるかもしれませんが、それ以上に『先行者利益』というものがあるのではないかと感じています」(佐藤さん)
 
そして、佐藤さんは、今取り組んでいるデジタル技術活用の手応えをこう語ります。
 

佐藤オーナーとタカラベルモント担当

「タカラベルモントは、メーカーという枠を越えて、一緒になって店をつくってくれているという感覚があります。ECILAの場合も、盛田さんや高橋さんは機器だけを納めるというスタンスではなく、第三者的な視点で現状を分析して、スタッフの動機づけやメンタル面・技術面でのサポートをしてくれて、サロンの課題解決に取り組んでいただいています。
スタイリストが伸びるのは、結局は自分自身に依るところが大きくて、だから自分にできるのは、その“きっかけ”をいかにつくってあげられるか、ということ。タカラベルモントさんにはこれからも、そのきっかけづくりと継続的な支援をお願いできたらうれしいです」(佐藤さん)
 

POSデータを確認する佐藤オーナーと阿部さん

少子高齢化が進み、人材の確保もますます難しくなっている中、今目の前にいるスタッフがいかに成長し、活躍できるかがサロンの経営や成長を左右します。デジタルと人の力を総動員して、人材育成とお客さまへの提供価値の向上に取り組むSiGNさまの事例は、とても学びの多い取材になりました。
 

  • 佐藤オーナーとスタッフの阿部さん、タカラベルモント担当
  • SiGN Annexオーナー 佐藤克臣さん

    SiGN Annex オーナー

    佐藤克臣

    2021年10月にSiGN2号店をオープン。スタッフの成長をサポートしながら、“お客さまに意外性や可能性を感じてもらえるサロンで在り続ける”ことを目指す。
  • タカラベルモント株式会社 盛田拓也

    タカラベルモント株式会社 営業担当

    盛田拓也

    2021年入社。お客さまとの対話を大切にし、すぐには言葉にならない想いやご要望を引き出し、その本質を捉えた提案を心掛けている。
  • タカラベルモント株式会社 高橋蘭丸

    タカラベルモント株式会社 ECILA推進室

    高橋蘭丸

    2021年入社。お客さまに寄り添いながら課題を見つけ出す姿勢で、様々なサロンの課題解決に貢献している。

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  • ECILA

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    様々なシーンでお客様とスタイリストのコミュニケーションをサポートし、サロンビジネスの可能性を広げます。

     

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