DRAG

グループ内デザインコンペ

「TBCA2022」受賞作品のご紹介

「TBCA(Takara Business Creation Awards)」とは、タカラスペースデザインのデザイナーが設計したサロンやクリニックの中から、特に優れたものを選出するグループ内コンペ。日本を代表するデザイナーや業界ジャーナルも審査に加わり、業界の動向を捉え、今後のコンセプトを探求していく場となっています。

7月に行われた第32回「TBCA2022」最終審査会では、著名な外部審査員をお招きし、白熱したディスカッションの末、各賞が決定!
サロン部門の受賞作品をご紹介します。

 <特別審査員>
・島田 陽氏
(株式会社タトアーキテクツ/京都市立芸術大学 准教授)
・木下 昌大氏
(株式会社キノアーキテクツ/京都工芸繊維大学 准教授)
・中村 菜穂子氏・中村 昌彦氏
(一級建築事務所 こより)

<ファシリテーター>
・塩田 健一氏
(株式会社商店建築社 月刊商店建築編集部 編集長)

サロン部門 設計デザイン賞 金賞

  • 上目黒美容室

    デザイナー:湯口 巌

    住宅街を通り抜ける緑道に面する築50年の木造住宅を、1階美容室、2階ギャラリー兼スタジオへとリノベーションした作品。オーナーの強い希望もあり、元々の建物が持つ素材の良さを生かしてデザインした。「引き算」の考え方で空間の再構成を図り、残す部分と取り除く部分を慎重に選定。時間を経過した建物の「素朴さ」「確かさ」を引き出し、木造家屋の「力強さ」「濃い陰影」はそのままに、そこに馴染むよう「広がり」や「艶」を加え、「古さ」に寄り添った趣あるサロン空間へと設えた。

サロン部門 設計デザイン賞 銀賞

  • main

    デザイナー:湯口 巌

    10年を迎える美容室の、スタッフの世代交代を機にリブランディングを図るプロジェクト。工期が2週間と決められており、さらにシンプル・ミニマルでいてオリジナリティの感じられる空間が求められた。150角のグリッドフレームを挿入することで、整然として落ち着いた空間でありながらも個性的で荒々しさをも飲み込む空間へと「上書き」されるよう意識してデザインした。

  • beauty TUNE shiseido 大名古屋ビルヂング店

    デザイナー:堀川 塁

    資生堂美容室ブランドの中で、メイクやファッションに感度の高いビューティー探究層をターゲットとしたシンボルサロン。店販スペースが重要な役割となるため、パーソナルな粧剤販売を可能にするビッグカウンターを配置。カウンセリング、タッチアップ、化粧品の購入までが可能になる。スタイリッシュな印象を与える黒の塗装を基本に、ミニマルな空間を目指した。

  • BASK.

    デザイナー:宍倉 百合奈

    鎌倉の小町通り沿いにある築60年の伝統的な木造住宅を改装し、店舗兼住宅へ。重厚な柱や梁が整然と組まれたフォルムは残しつつ、真壁和室・洋室・離れのそれぞれの空間を整え、長押(なげし)で緩やかに繋いだ。
    オーナーの祖父の代から続いている既存の建物を生かした演出を随所に施し、趣の深い空間に創りあげた。

  • 縁と縁

     デザイナー:林 優佑・堀川 塁

    うなぎの寝床のような細長い空間。奥行き方向を意識させることに焦点を置き、天井に動きをつけることでそれを実現した。店名でもある「縁(えん)と縁(ゆかり)」が繋がっていく様子を曲線の波形で捉え、切妻型の天井ルーバーの頂点が波形の軌跡を辿るような形とした。暖簾で緩やかに仕切った際にも、ルーバーの変化が空間にリズムを生み、均一化されない空間を実現した。

サロン部門 設計デザイン賞 審査員特別賞

  • 月日

     デザイナー:中村 まい・堀川 塁

    店名“月日”の由来である「お客様と共に時を過ごしていく」というキーワードから、長い月日をかけて水に削られた【石ころ】をモチーフにした。店舗の長手方向に存在する壁やパーテーションは、塗装やシート貼りで水面を表現。お客様が過ごすセット面やシャンプーブースそれぞれの空間で水の重なりが発生し、動きを作り出している。

  • tidy & tiny

     デザイナー:湯口 巌

    オーナーが生まれ育った商店街に店舗をオープン。寂しくなってしまった商店街に、近所の人が気軽に寄れる場所を作りたいというオーナーの思いから、「以前からそこにあったかのよう」だが、「現代的」で「個性的」な空間が求められた。そこで、街と関係する色々な使い方ができるよう、自由度が高く、個性を持つ空間をデザイン。ただの一室空間ではなく、奥行きや広がり、変化やリズムを感じられるよう設計した。

関連リンク