sora hair works

建物の特徴（空き家）から導かれたサロン

地方郊外に点在する空きテナント（群馬県太田市）は、一般的な家型の空間として建っており、入居者の減少から立て替えが計画として挙がっていた。そこに本計画案が持ち上がり、内外装の整理を行った。
既存空間は、一般的な木造の建築であり切妻屋根の形状をしている。物件調査の段階で屋根裏まで確認し、梁の寸法間隔に他のテナントでは見られない特徴を見い出した。そこをデザインの特徴として捉え、サロン設計で見られがちな「平面計画で導くデザイン手法」ではなく、「立体計画で導くデザイン」を考えることにした。
まずは、既存の切妻屋根の形状を出来るだけ生かしたデザインにするため、流れ方向とは垂直にレイアウトした。シャンプースペースの壁を背景として整えるため、梁のピッチの通芯に併せて目地を切り整えた。また外装は切妻屋根の特徴を演出するため、焼杉板を採用した。
このようにして既存建築の特徴を最大限に生かした空間にする事により、地方郊外に点在する空き家の再生にも繋がるデザイン手法を試みた。