IKIMEN Barber Project [粋男] タカラベルモント株式会社 ビジネスモデルご提案

IKIMEN
バーバー再生プロジェクト

5) 来店回数を増やす手法 年間来店計画を立てる

SPA&CARE YASUMURA /安村 彰浩 氏

私達サロンは“待ち”の仕事なのでお客様が来てくれないと話しにならない商売だと言われています。

高度成長期の時ならまだしも、現在ではただ待っていただけではお客様が来る時代ではありません。
そのため、折り込みチラシ、地域情報誌、ポスティングなど紙媒体を利用する方法、HP(ホームページ)、口コミサイト、サロン検索サイトなどインターネットを利用した手法、さらにSNS(FacebookやLINEなど)も今後有効なツールになるでしょう。

でも、私がお勧めしているのはまず、既存のお客様が本当に来たいタイミングで来店出来ているかを調べる事です。
データのあるサロンは2~3年分の来店履歴を調べ、顧客の来店周期 及び リズムを知ります。
そして、年間で見て本当に適正な来店かどうかを見るのです。

年間で見ると色々な事がわかります。期間が短くなっている時、延びた時など明確な理由がある場合は別として、意外に理由も無く周期が変動している事がよくあります。
それを早く発見し、お客様に伝える事で周期をコントロールすることが出来ます。
私のサロンで結果が出ている方法は以下の3つです。

  1. 1.メール会員を募集し、定期的に来店周期に合わせた配信をする
  2. 2.来店時に前回来店日を伝え周期がずれていないか、お互いに確認する
  3. 3.次回来店予約の推進

1.メール会員を募集する
メールアドレスを集めるのに苦労しますが、効果は絶大です。
私のサロンはPOS(ポス)により個別の来店周期に対して、約1週間前にメール配信をしています。
内容は時候の挨拶で、営業的な内容は控えてます。(ポイントは前回来店日が入っている事)
それによってお客様は意外に期間が経っている事を知り、定期的な来店を促せます。

2.来店時に前回来店日を伝える
全てのお客様に来店周期を把握してもらうために、メール会員以外の方には来店時の会話の中で日時の確認をする様にしています。
必ず、前回来店日をお知らせし今日の来店が正しい周期かをお伝えします。
時間は掛かりますが、継続することによりお客様の意識が変化してきます。

3.次回来店予約の推進
最終的な理想パターンですが、来店時に次回来店予約を取るようにしていきます。
男性の場合、前もって予定を押さえる事を嫌う方が多いですが、気楽に日時、時間等変更出来る様にしていれば少しハードルが下がるようです。

いずれにせよ、一年間を通じてお客様の来店を適正化するために、あらゆる手法を試す必要があります。

お客様にとって、生活の中での重要度として、サロンへの来店はランキングが低いようです。
よっぽどのイベントが無い限り、早めの来店はありません。
しかし、私のサロンでもそうですが、仕事のできる方、忙しくされている方ほど、タイムマネージメントがしっかりしていて定期的に来店されるので、次回来店予約率が高いように思います。

少し時間は掛かりますが、しっかり信念をもってお客様とコミュニケーションをとっていけば、必ず予約率の高いサロン運営が可能になってきます。

この来店回数を増やす手法は、売上を上げるためには、一番取り組みやすい方法です。
サロンの客単価によって違いはあるのですが、来店回数が全体で年1回上がると、売上20~40%アップの効果があるのです。お客様にとっては単価が上がるわけではありませんから、それほど抵抗はありません。前回のコラムでも書きましたが、みなさんのサロンのいいお客様を意識して活動すると意外と上手くいきますよ。




安村 彰浩氏
『SPA&CARE YASUMURA』 オーナー

やすむら・あきひろ。『SPA&CARE YASUMURA』オーナー。'63年7月22日生まれ。大阪府出身。大阪中央理容美容専門学校卒業。経営コンサルタントとしても活躍中。