世界初、毛髪の中心部「メデュラ」の構造変化を新解明 タカラベルモント プレスリリース

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2020年10月21日
世界初、毛髪の中心部「メデュラ」の構造変化を新解明
新しいヘアケアコンセプト「Hair Medulla Care」を第31回IFSCC Congressで口頭発表

「美しい人生を、かなえよう。」をパーパスに理容室・美容室、エステ・ネイルサロンおよび歯科・医療クリニックの業務用設備機器や化粧品・空間デザイン等を手掛けるタカラベルモント(株)(本社:大阪・東京/吉川秀隆会長兼社長)は、未解明だった毛髪の中心部に存在する「メデュラ」における構造変化を、独自の開発技術を用いることで解明することに成功。
2020年10月21日~10月30日に開催されている国際化粧品技術者会連盟の学術大会『IFSCC Congress 2020 Yokohama』の口頭発表において、「メデュラ」をケアすることで毛髪の外観を美しく変化させる新しいテクノロジー「Hair Medulla Care」を発表しました。
今回IFSCC Congress 2020はWEB開催され、500報近い研究報告から厳選なる審査の結果、口頭発表の機会が与えられたものです。
今後、この知見を基に更なるメデュラの科学的な解明と共に、新たなヘアケア製品への応用を目指します。

発表タイトル
新しいコンセプト“ヘア メデュラ ケア”
-毛髪のメデュラの構造を解き明かすことで
白髪の見た目を変化させる-
A Novel Concept“ Hair Medulla Care ”
-Unveiling hair medulla structure can change grey hairs appearance-
発表者:萬成 哲也、戸田 和成、平山 貴寛、
    中嶋 礼子、細川 博史、大西 日出男
    (タカラベルモント株式会社) 

発表内容の概要
毛髪構造は、外側からキューティクル、コルテックス、メデュラという3層構造に大きく分かれます。毛髪は未解明な点が多い研究領域ですが、特に中心部であるメデュラは、その詳細な構造や機能について未だにほとんど解明されていません。そこでタカラベルモントの化粧品研究所では、毛髪の芯であるメデュラ構造の詳細を科学的に解析するために、毛髪の内部構造を直接的に観察する独自技術を開発しました。その技術の特徴は縦に毛髪を切断して観察ができる、業界でも初めての当社独自の手法です。この技術により、メデュラで生じる構造変化を観察することに世界で初めて成功しました。さらに空洞化したメデュラを充填させ、その状態を維持させることにも成功し、毛髪の外観を美しく変化させる手法「Hair Medulla care」を開発しました。

研究内容
1.メデュラには「Black medulla」と「White medulla」の2種類が存在していることを発見
当社独自の縦型の切断技術により、毛髪の縦軸切片を作成し、日本人女性の黒髪を透過型光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察しました。その結果、光が散乱して内部が黒く不明瞭に見える「Black medulla」と白く明瞭に見える「White medulla」の2種類のメデュラが存在することを発見しました。さらに、この技術を用いて、それぞれのメデュラの構造をより詳細に観察したところ、「White medulla」は、「Black medulla」と比較して、中央の繊維状構造が太く、空隙も半分以下であることを新しく解明しました。(図1)

2.毛髪ケアの新コンセプト「Hair Medulla Care」テクノロジーについて
■「白」と「黒」の状態の違いを解明
「White medulla」と「Black medulla」は状態に違いがあったことを受け、直接メデュラに様々な処理を行い、状態変化を観察することで実態を検証。結果、多くのダメージ処理をすることで「White medulla」が「Black medulla」に変化したことを確認。さらに過激なダメージを与えると、「Black medulla」の空隙が増加し「Hollow(中空) medulla」に変化することがわかりました(図2)。

■空洞化したメデュラの充填化処理方法の検討
そこで、このメデュラの空洞化を改善する処理方法を検討。ある種のポリペプチド(PPT)と特定の浸透剤を組み合わせ、さらに還元性を持たせて毛髪への塗布処理をすることで、空洞化した「Black medulla」を充填し「White medulla」に変化させ、その充填状態を持続させること、つまりメデュラの空洞化を持続的に改善する技術の開発に成功。我々はこの技術を、独自技術の「Hair Medulla Care」と定義しました。
例えば、白く目立った白髪のほとんどは「Black medulla」が占めています。この白髪に「Hair Medulla care」処理を実施したところ、白髪は明らかに透明感が増し、より美しい外観に変化していることが確認できました(図3a)。さらにこれらの白髪を5%の割合で黒髪と混合し比較しました。処理した白髪は周囲の黒髪と馴染み、ほとんど目立たなくなくなることが確認されました(図3b)。
このように「Hair Medulla care」は、「Black medulla」を充填し「White medulla」のように空隙を軽減させることで、髪の外観を美しく変化させることができる技術です。

今後の研究と製品開発への展望
タカラベルモントは、Hair Medulla Careのさらなる応用研究を進め、白髪以外の様々な毛髪コンディションを検証していくことで、メデュラ研究とその先の製品応用を加速させます。今後、世界中の人々の様々な髪の悩みに応え、それぞれが理想とする美しい髪の実現を目指し、本研究の可能性を最大化することで、新たな技術と新たな価値を創出し、商品やサービスに応用し、社会に美の希望を展開していきます。

〈IFSCC(International Federation of Societies of Cosmetic Chemists)について〉
IFSCC(国際化粧品技術者会連)による国際学術大会は、世界中の化粧品技術者が集い最先端の化粧品技術を披露する化粧品業界で最も権威のある学会です。応募論文はIFSCCの厳選な審査を受け、選ばれたものに発表の機会が与えられます。今年横浜でのIFSCC2020では、口頭69報、ポスター372報が発表されました。

~研究コラム~ 萬成 哲也 & 中嶋 礼子
「ホッキョクグマの毛は中心が空洞になっていて温かさを保っている。」ということを知ったのが、この研究のきっかけです。実際にその様子を自分の目で見たくなり、縦に長く切って観察する、新たな技術を開発しました。
そして、天王寺動物園の獣医さん協力のもと、動物園の人気者「ゴーゴ」と「イッちゃん」の毛を観察し、この研究へとつなげました。

タカラベルモント 化粧品研究開発センター
「美しさを求めるすべての人の想いに応え、一人ひとりを輝かせたい」というビジョンのもと、自然豊かな滋賀県湖南市に2006年に設立されました。
当社の理美容室専売の化粧品ブランド「LebeL」の商品開発をはじめ、真に価値のある商品を生み出すための基礎研究など、まだ未解明の毛髪仕組みを解き明かす最先端の研究に取り組んでいます。
また、国内外の最先端研究機関や異業種などから集約した知見、情報、技術を融合させ、真の美しさを提供できるように、魅力・感動を伴った商品をつくり上げることに邁進しています。

〇所在地:滋賀県湖南市高松町5-1


※本件についてのお問い合わせ先
   タカラベルモント株式会社 広報室 TEL:06-7636-0856

タカラベルモント株式会社:https://www.takarabelmont.co.jp/