自店の強みの見つけ方 | <コラム>理容業の復権!楽しく、ゆったり、リッチに! | タカラベルモント

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【売上を上げるヒントその2】
自店の強みの見つけ方(what to sell?) ~ 一番来てほしいお客様は誰ですか? ~


ヘアークリエイティブサロン ヤスムラ /安村 彰浩 氏

WHAT TO SELLは日本語で「売りは何?」
自店は何が『売り』なのか。つまりお客様にとってこのサロンの『ここがすごい!』『これがいい!』という表現になるのでしょう。

サロンやスタイリストにとって本当に来て欲しいお客様は誰ですか?
客単価が高いが、横柄な態度の方、お金は使わないが文句の多い人、時間にルーズな人、噂話ばかりする人。
商売という視点で仕方なく対応している事が多いのではないでしょうか?

今回のテーマ(楽しく、ゆったり、リッチに)に沿って考えると、上記の様なお客様よりも、気持ちが通じ合えて、理解できて、全てに協力的なお客様が溢れるサロンが理想ではないでしょうか?そのためにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは、ご自身のサロンで売上ウエイトの多くを占めるお客様はどんなお客様なのでしょうか。分類してみましょう。ご自分の年齢に上下10才と近い客層であり、仕事がしやすい協力的なお客様が多く来店されていなければなりません。これは、皆さんのサロンの『売り』(『強み』)に反応してくれたお客様が多いということになるからです。


【いいお客様から“本音”を聞きだす】

そのいいお客様に『来店理由』「なぜうちのサロンに来られているのですか?」を聞くことで初めて知ることができます。その『売り』を他の顧客及びまだ来店のないお客様に伝える事が一番効果の高い【集客&売上UP】 方法になるのです。

お客様に聞くと、『自宅に近い』、『通勤の通り道』、『何となく』という回答になってしまうケースが多いのですが、さらにもう一歩踏み込んで聞くことで“本音”が聞きだせます。
この“本音”を言っていただかないと意味がないのです。
「技術がしっかりしている」
「何かゆったりリラックスできる」
「なんでも相談できる」 等々の応えです。
「“技術”なのか.“接客”なのか.“空間”なのか、“会話の楽しみ”なのか、“立地なのか…”」ここまで聞き出してください。これが『自店の売り』なのです。


【お客様の求める“本音”をいかに『自店の売り』として『伝える言葉』にするか】

私のサロンでは、お客様の“本音”を聞きたいと思い、すべてのお客様に『アンケート』を行ないました。(本文末に実際のアンケートを掲載しています)
その結果、お客様の求めている『ニーズ』が明確になり、それを基にして『改装』と『メニューの改革』を行うことにしました。ある程度の費用は掛けましたが、『勝算のある投資』として考えました。この『改革』によりお客様の満足度を上げることができ、メニューの価値を受け入れてくれるお客様を増加させることで、結果的に【客単価】が上げることに成功しました。『何を売るのか?』の1つの発信のカタチでもあります。
私の場合はある程度のお金をかけましたが、まずお金の掛からないところから始めてみることです。お客様全員の名前を呼ぶことから始めてみる、出迎え、お見送りを徹底してみるなど、すぐできることは、すぐ行動してみることが大事なのです。

このアンケートは、同時に他のメンバーサロンでも行いましたが、【アンケートの返却率】と【コメントの内容の文字数】がサロンと顧客のコミュニケーション度合いに比例することがわかりました。これは想定していない結果でしたが、おもしろい副産物でした。
理容業は他の業種と比べて一人のお客様と接触する時間が長いことで顧客とのコミュニケーションが良くとられているはずなのですが、本当の意味で、“信頼関係を築くコミュニケーション”がとられているかどうかが重要だと再認識させられました。

男性客はあまり“本音”を話しません。その意味でもアンケートは有効な手段です。
勇気のいることですが、ぜひ行動される事をお薦めします。

私のサロンで使用したアンケート内容と結果を添付しておきました。参考にしてください。アンケートの回収先も自店宛てではなく、外部の会社宛てにすることで“本音”が聞き易くなったことも事実です。





写真1、2は、使用したアンケート用の往復はがき。お客様の“本音”を聞きだすために宛先をサロン宛てにしていません。
お店とは全く関係ない宛名にすることで、しっかり本音を書いてもらっています。
(写真3)中には厳しいご意見もいただけます。
(写真4)文中にある同時に行なった別のお店のアンケート結果です。お店とお客様とのコミュニケーションの差が、回答率とコメントの量に差として出てきます。


ヘアークリエイティブサロン
ヤスムラ /安村 彰浩

(兵庫県西宮市)
安村彰浩氏プロフィール
ヘアークリエイティブサロン ヤスムラ オーナー。現在はご両親・オーナーご夫婦・スタッフ3名と共に店頭に立つ。 経営学に関心を持ち、BJR会(経営セミナー)を主宰する傍ら、セミナー講師を務めるほど知識には定評がある。