第16回(最終回):いよいよメニュー導入 そして更なる発展へ/「教えて!澗口さん」 Fさんの事例[開業5年。売上の伸び悩みを解決したい] タカラベルモント サロンオーナー経営講座

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最終回:
いよいよメニュー導入 そして更なる発展へ


いよいよ最終回となりました。FオーナーAさんとの打合せから4ヶ月たったところからお話を進めます。

新メニュー導入までの3ヶ月間は、炭酸泉メニューの導入、ヘッドスパメニューの導入を告知しシャンプーブースを改装し、新しいシャンプーができることも事前に告知していました。
集計したお客様アンケートに基づき、各メニューの単価も決定しています。炭酸メニューは1,000円、ヘッドスパは2,000円から4,000円までのメニューを用意し、アンケートにお答えいただいた方には、炭酸泉メニュー、ヘッドスパメニューを体験後3ヶ月までは、半額で提供することにしました。

Bさんのスタイリストデビューメニューも決めました。
Bさんはカラーが得意なので、カラーを中心にカットに炭酸泉メニュー、ヘッドスパメニュー、トリートメントメニューを加えた9,000円~13,000円のメニューをスタイリストデビューキャンペーンメニューとして、ちょっとお得感のでる1年間限定メニューとして展開することにしています。
Bさん自身も非常に張り切っていて、自分の力でお客様を集め、自身の売上を上げることを自分の責任だと感じて活動しています。

Cさんは、ヘッドスパのスペシャリストとしてトップケアリストとして活躍してもらうため、彼女が希望していたシャンプーブースの入替えも行うことにしました。彼女の提案でヘッドスパ講習には、Fさんも含めた全員で参加し、練習日も設定されました。

Cさん:
「直接技術は行わなくても、技術や知識は必要になるし、私たちのやっていることの意味をしっかり理解してもらいたいからです。」
という言葉で全員が参加することになったのです。

Dさんには、ケアリスト兼レセプショニストして活躍してもらうことになっています。
Dさんのお客様を観察する力は鋭いことは、全員が理解しており、彼女の要望していたPOSシステムも導入に関しても、Fオーナー自身がより積極的に活用するために一番新しい予約管理ができるシステムを導入することを決め、Dさんに全権を任せるとまで言っていました。

Dさん
Dさん:
「今後は電話予約の受付を減らしていき、お客様からスマホから24時間受付ができるものにしていきましょう。売上管理、顧客管理もスムーズに行えることでより効果的な売上販促も考えることができるはずです。
Bさんのスタイリストデビューに向け、ホームページも少し費用をかけリニューアルも行う必要がありますがいいでしょうか?」

と質問もしていました。もちろんFさんは即OKしたのはいうまでもありません。

もちろんAさんは、店長という肩書きをもらい、役職手当ももらえることになりました。ただし、お店の売上が上がることを前提にという条件つきですが。
Aさんの場合、Aさん自身の売上をあげることはもちろん、BさんCさんDさんの売上も上げることが必要です。Aさんが作った改装後に大きく売上を上げるシミュレーションが機能するために今何をしなくてはならないのか、何が不足していることがないのかを考えて行動していました。

こんな経緯の中、シャンプーブースの改装も終わり、メニュー表も新たに作りなおし、ホームページもリニューアルが完了し、ここ1週間は予約のお客様で一杯になっています。
ヘッドスパや新しいトリートメントメニューを選択してくれるお客様も多く、事前に告知した甲斐があったというものです。
あとはお客様の予約の時間をしっかり守れるかどうか。想定した施術時間通りに行えるかどうかです。事前に予約をいただいているお客様に関する情報は、髪質、スタイルなどの技術情報はもちろん、以前の会話内容などもDさんの努力により入力されており、CさんDさんもアシスタント業務としての薬剤準備を含め、事前に行動シミュレーションしていると言っていました。慣れるまでは、少し予約時間に余裕を持たせているから大丈夫だともいっていました。

今回の目的の1つはスタイリストデビューするBさんのお客様獲得ですが、この1週間に関する限りは、Bさん予約枠はほぼ一杯になっています。Bさん用のキャンペーンによる新規客が獲得できていることになります。カット単品のメニューを選ぶお客様より、カット+トリートメント、カット+炭酸泉の方が多く、カット&カラー+炭酸泉、カット&カラー+トリートメント、カット&カラー+ヘッドスパの高単価セットメニューを選ぶお客様が半分以上をしめています。想定される客単価は8,000円以上になりそうです。カットのお客様に、Bさんの得意とするカラーの提案が加われば、Bさん自身の客単価がさらに上がる可能性も上がりそうです。

今まで徐々に減っていた新規客も増えることが期待できます。以前のように紹介で来店されるお客様が増えてくれば、お店の魅力がうまく他のお客様に伝わったと感じることもできますし、サロンの魅力をさらにホームページで発信することも可能になります。

炭酸泉体験し導入に至る過程から始まった今回のストーリーは、ここで完結を迎えます。
長い間ありがとうございました。

このサロンは今後更なる発展を迎えるだろうと期待しています。
売上を上げるための準備をしっかり行い。そのための活動をスタッフ全員で考え共有するし、活動をしていることからです。

新メニューを作ることがゴールではなく、なぜ売上を挙げなくてはならないのかをオーナーだけでなく全員で考え共有し、そのための活動は何が必要かを考えることができているからです。

この話を書いたキッカケは、売上データを多く見る機会が多い中、順調に売上伸びていたサロンが5年目を迎える頃になると売上が停滞してくるサロンが出てくる事に対して、解決の道筋をお伝えしたかった為です。
順調に売上を上げ続けているサロンの一部は、次のステップの支店出店、拡大移転へ移行していっていますが、そうでないサロンも多くあります。最初から1店舗経営をゴールに設定しているサロンは、楽しく仕事ができる環境を目指します。例えば1人で経営し1日3人~5人で高単価のお客様だけで経営しているサロンもあります。
でもサロンを大きくしたいと考えていたにもかかわらず、そうならなかったサロンも多くあるのではないでしょうか。
そうした方が次のステップへ移行できるヒントになればと思いながら、書いていました。


今回の内容のほとんどが今までに訪問し、サロンの方から教えて頂いたものをヒントに書き進めてきましたが、執筆当初に想定した内容が、書き続けるうちに変化してきました。
特にこの1、2年は、サロンの繁盛形態が変化してきていました。10年前なら、開業してから2店舗目の支店を出店するのに早くても4~5年掛かっていたのが、今では1~2年以内に2店舗目を出店し、さらに出店を続けているサロンも見かけるようになりました。
こうしたサロン拡大の仕方は、オーナーだけが儲かる仕組みではなく、同時に働いているスタッフの環境、待遇をよくする仕組みと連動していると思われ、そんなサロンを見るにつけ、1店舗目の中だけで完結するこの話を進めていっていいのかなと思いながら書いていたのが実情です。
でも私の考え方のベースは、働いているみんなが幸せな美容室経営、売上を上げる目的がスタッフ全員と共有され、お客様も納得行く理想の経営形態が絶対あるということです。
このお話が、幸せな美容室経営のヒントになれば、とても嬉しく思います。

では改めて、長い間のご愛読、ありがとうございました。