第3回:売上減少と新規客減少について詳しく分析する/「教えて!澗口さん」 Fさんの事例[開業5年。売上の伸び悩みを解決したい] タカラベルモント サロンオーナー経営講座

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第3回:
売上減少と新規客減少について詳しく分析する


前回Fさんは自店に起きている問題について整理しました。
また、売上低迷の原因は、単に新規客が減ってしまったことだけが原因ではない可能性についてお話しましたね。

では、Fさんのお店のケースをみてみましょう。

Fさんが今一番気にしているのは、Bさんのスタイリストのデビューのことです。

彼は開業2年目を迎える前にアシスタントとして採用しました。本当に一生懸命頑張ってくれています。半年後に控えたデビューをとても楽しみしてくれています。それにFさんAさんのお客様を担当することは全く考えていないようです。自分は新規のお客様を担当して自分のお客様にしていくことを考えています。これはAさんがフリーの新規のお客様を担当して自分のお客様にしていったことをしっかりみており、自分もそうすべきだと考えていた結果だろうと推測できます。だから『新規のお客様が減ってきたら本当に困る』と感じての発言だとも理解できます。

順調にデビューしてもらうことで、Cさんのモチベーションも維持できそうです。


<優先順位> 
半年後に控えたBさんのスタイリストデビューを成功させること
Bさんの新たなアシスタントをどうするのか
Bさんのための新規客確保作戦

Fさんはまず、この3つを優先的に考えることにしました。
目的は、Bさんのスタイリストデビューの成功です。 そのためには、のアシスタントの確保ですが、今の売上だと一人増員することは難しいと判断せざるを得ないということ。 そのためには売上を半年以内で上げるメドを立てなければならないのです。

【アシスタント採用】⇒【売上UP施策】=≪対策Ⅰが必要≫
 Bさんが売上を上げるための新規客確保=≪対策Ⅱが必要≫
2つの対策(Ⅰ、Ⅱ)を真剣に考え、早急に活動する必要があることが分かりました。

≪対策Ⅰ≫
【お店の売上UP施策】
アシスタントを1人採用するという目的の為に、月40万以上増やすことを半年以内に達成すること。【客単価】UP、【客数】UPも含めた早急な対策が必要です。
そのためには、まずFさんのお店の現状を分析する必要がありそうです。
【新規客】の減少が、本当に売上減少の理由かどうかを確かめるため、第二回で取上げた【売上伸び悩みの本当の原因は何か?】の(Ⅰ)~(Ⅴ)までを分析してみることにしました。


(Ⅰ)【客数】は減少しているのか?
(Ⅱ)【新規客】が原因なのか、【既存客】の失客を含め売上が減少していないか?
(Ⅲ)【客単価】はどうか?
(Ⅳ)落ち込んでいるメニューは何か、伸びているメニューは何か?
(Ⅴ)担当者(FさんAさん)の売上を見てみる

(Ⅰ)確かに【新規客】は昨年と比べ減っているようです。でも来店される【客数】は横ばいであることが分かりました。

(Ⅱ)【既存客】失客について、3ケ月以上来店されていないお客様を調べてみました。
本来もう来店されていてもおかしくないお客様がかなり含まれていました。その中には、かなりお金を使ってくれている、“いいお客様”も入っていました。これは、ひょっとしてここにも売上を下げている原因があるかもしれないと考えてみる必要があるようです。

(Ⅲ)客単価は少しだけですが下がっていました。

(Ⅳ)残念ながら大きく売上を伸ばしているメニューはありませんでした。
カラーが少し伸びているようです。逆に売上を落としてしまっていたのが、トリートメント関連メニューでした。

(Ⅴ)FさんAさんの売上構成が全体の90%以上を占めている現状では、2人の売上進捗状況を確認することで判断できます。
Fさんの売上は、昨年と比べ5%程のUPになっています。
が、Aさんの売上はこの1年だけで8%近く落ちてしまっていました。

下の表が昨年と今年の同期間の月平均売上の比較です。





今まで順調に売上を伸ばしてきましたが、この1年だけをみると確かに売上のUPは望めないような数値になっていますね。

新規のお客様は確かに減ってきていますが、そんなに大きな減少ではない様に見えます。Fさん自身の売上は来店された客数と客単価ともに上がっています。だから全体も上がっているものだと思っていたのです。

まず、8万円下がったAさんの売上の中身を確認することが、必要となってきます。


テーマ1:Aさんの「紹介」新規がなぜ減ってきているのか?
月の担当客数130人が122人に減少したのは、新規客が減ったことが主な原因ですが、客単価が200円ほど下がったことと新規客以外の客数減少の説明がつきません。

テーマ2:新規客以外の既存客の中身をみる必要がある?
Fさん自身の単価は上がっていますし、新規客自体はもともと『紹介客』以外は担当していませんが、来店されるお客様の数は増加しています。
FさんAさんに何かサロンワーク上の違いがあるようです。

(Ⅱ)で調べた【失客(あるいは来店が延びている)】に関連がありそうです。


実は昨年まで全体での売上のチェックはしていましたが、担当者毎の売上をチェックすることをしていませんでした。スタイリスト2人で頑張って売上を上げてきたので、あえてしていなかったのです。

Aさんは本当に開業時から一緒に頑張ってきた仲間でしたから、頑張っているのに売上が下がる原因を探してみる必要がありそうです。

Aさんを責めるつもりはありません。


≪対策 Ⅰ≫どうしたらお店の売上を月40万円以上上げることができるのか、あるいは、アシスタント採用以外にいい施策があるのか

≪対策 Ⅱ≫Bさんのための新規客をどう獲得していくのか

この2つのことをAさんと一緒に考えてみようと思いました。

(次回につづく)