第2回:問題を整理して売上伸び悩みの本当の原因を探る/「教えて!澗口さん」 Fさんの事例[開業5年。売上の伸び悩みを解決したい] タカラベルモント サロンオーナー経営講座

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第2回:
問題を整理して売上伸び悩みの本当の原因を探る


前回、Fさんは先輩のGオーナーや、お店のスタッフにお店の現状を話し、意見を聞きました。
皆さんなら、どうするでしょうか?考えていただきましたか?

開業以来、数年、ある程度順調に売上も伸ばし、スタッフも増やすことができているお店は実はそんなに多くはないはずです。ましてや、こんな時代です。新規開業の方のメインターゲットとなる若い世代はどんどん減少しているのです。Fさんのお店のように、売上を上げ続けることができ、スタッフが入れ替わることなく増員できているお店は本当に少ないかもしれません。
Fさんが今悩んでいる問題を、開業後すぐに、あるいは1~3年目で抱えてしまっているお店も数多くあるはずです。

順調に売上が推移しているお店でも必ず、どこかのタイミングで方向性(ビジョン、コンセプト)、施策の見直しが必要になってきます。
それが、どのタイミングで訪れるかだけです。

では、問題をもう一度整理していきましょう。
 以前より売上の伸びが止まってしまっている
 新規客の数が明らかに減ってきている
 今までは、順調な売上の伸びがありスタッフも増員できてきたが、このままの売上の推移予測では
  次のスタッフを採用はできない
 スタッフの採用を続けるためには、売上を上げることを考えなくてはならない
 売上を上げるためには、新規客を以前のように獲得する手段が必要なのか
 Bさんをスタイリストデビューさせるためには新規客が必要
 Bさんが順調にデビューしてくれないとCさんのモチベーションが下がる危険性
 Aさんが言っていた値引による新規客獲得は、既存客への悪い影響が考えられる
 Aさんが言っていた“マンネリ”と、Dさんが言っていた“口コミ”“紹介”が減少してきてるのではないか
 自分(Fさん)はどうしたいのか

前回のミーティングでFさんが確認できただけで10項目が出てきています。
中には、こっちを立てればあっちが立たず的な問題も含まれていますね。

だからこそ、整理が必要なのです。順番に整理をしてみましょう。

の『売上が伸び悩んでいる』『新規集客減少』についてお話をしましょう。
早い段階で気づいたことと新規集客減少が影響しているかもしれないと考えたことは、良かったのではないでしょうか。このまま何も手を打たなければ間違いなく低迷から減少へのスローダウンしていくことは確実です。
『売上減少』の解決策として、安易に(何も考えずに)新規集客キャンペーンへ直行、単価UPのための〇〇キャンペーンへ直行などの施策に進んでしまうことを避けられたからです。スタッフのAさんが指摘していたの項目(新規客に留まらず、既存客への値引に陥る)へ陥ってしまう危険性もありますし、単なる値引は、【サロン収益】を大きく悪化させる要素も含んでいるので安易な値引キャンペーンは避けるべきなのです。

の問題にも関連しますが、売上が伸びていない原因はの新規客減少だけかどうかをしっかり判断しなければ、対策を間違ってしまう危険性を高めてしまいます。


【売上伸び悩みの本当の原因は何か?】

(Ⅰ)新規客を含めた【客数】の減少なのか?
(Ⅱ)【新規客】だけが原因なのか、ずっと来ていただいている【既存客】の失客はないのか?
(Ⅲ)【客単価】の伸び悩みなのか?
(Ⅳ)どんなメニューが売れて、どのメニューが売れていないのか?
(Ⅴ)どの担当者の売上が伸びているのか、減っているのか? ⇒【スタッフ別売上チェック】


などいろいろな問題が考えられます。原因も1つだけとは限りません。いくつかの問題が複雑に絡んでしまっているのが『経営』なのですね。この場合必要になるのか複数の対策と優先順位決定ということになりますね。『優先順位を決めてやってみること』と『その検証(なぜ上手く行ったのか、行かなかったのか)』です。

『経営』は難しいのです。

などいろいろな問題が考えられます。原因も1つだけとは限りません。いくつかの問題が複雑に絡んでしまっているのが『経営』なのですね。この場合必要になるのか複数の対策と優先順位決定ということになりますね。『優先順位を決めてやってみること』と『その検証(なぜ上手く行ったのか、行かなかったのか)』です。

『経営』は難しいのです。



Fさんのお店の件は、後で検証して見ましょう。次に進みます。


【新規客数の減少は、売上が上がっているお店でも起こっている】
の【新規集客数の減少】も、売上低迷の原因の1つではありますが、これだけが原因と考えない方がいいということです。
売上が伸びているお店でも、毎年毎年獲得する新規客の数は減っていくものです。
開業3年目にでもなれば、月のお客様の数の10%以下しか新規客が来ていないのが普通です。それでも売上を伸ばし続けるお店と低迷、減少するお店との違いは何でしょうか?

<新規客数が落ちても売上が上がるケースとは>
(ⅰ)【客単価】が上がっていることが考えられます。【客数】が増えなくても【売上】は上がりますね。
(ⅱ)【客数】とともに【客単価】も上がっていれば当然【売上】も上がります。
(ⅲ)【客数】は、【新規客数】+【来店既存客数(固定客数)】ですから、【新規客】は減っても、【来店既存客】が増加すれば【客数】は増加します。

では、ちょっと難しい(ⅲ)のケースについて説明します。

【既存客(固定客)】は、どうすれば増加していくのかは、【新規客】がリピートして【固定客】になるわけですから、【新規客】を高い確率でリピート化できれば【固定客】が増加することになりますね。
つまり、【新規客の固定化】の比率が高ければ【固定客】増加となることです。≪図1ご参照≫

図1:新規客を何人固定客にできるのか






同じ新規客数を獲得しても、2回目から3回目までのリピート率により、固定化できる人数に差が出てしまうことを表している図です。Bパターンの方が多くのお客様が固定化できています。


図1:新規客を何人固定客にできるのか






同じ新規客数を獲得しても、2回目から3回目までのリピート率により、固定化できる人数に差が出てしまうことを表している図です。Bパターンの方が多くのお客様が固定化できています。

もう1つは、既存客(固定客)の来店頻度が上がる事です、1年間を通しての来店される回数が増加しますので、当然来店されるお客様の数は増加します。これも【客数】の増加になるわけです。下の解説の方が分かりやすいかもしれません。

解説:全てのお客様が1年間で1回多く来店されたら

【現状】
500人の方が平均して3回来店してくれています。
500人×3回 = 1,500回(人)ですね。
         ↓
【仮説 全員が1回多く来店されたとしたら】
500人×4回 = 2,000回(人)となります。
500回(人)増加したことになります。
客数の増加です。
仮に 1人平均 6,000円使ってくれていれば
500人×6,000円=300万円も増加します。

お客様の来店サイクルは、全てのお客様には無理でしょうが、可能性のあるお客様にアクションすることで短縮が可能です。
実際は、来店サイクルの短いお客様が増えてくることで来店回数(来客数)は増加しているはずです。

こう考えると、必ずしも【新規客数】が少しくらい減っても、【売上】を上げることが可能だということがみえて来ませんか?
【新規客】だけでなく、ずっと来ていただいている【既存客】に注目することも重要なのだとわかりましたね。少しヒントが見えてきたかもしれません。

今回は少し難しい内容になってしまいましたね。

次回は、Fさんのお店の現状を、この売上減少 と 新規客減少 の問題から検証してみることにしましょう。